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ALONE アローン(Mine) 映画ネタバレ・感想 極限状態での一歩

小さい映画館でしか上映していなかったけれど、”ALONE”ってタイトルと”シチュエーション・スリラー”というので気になって、映画「ALONE アローン(原題:Mine)」を観に行ってきました。Mineって地雷のことね。

シチュエーション・スリラーっていうと、「SAW」、「CUBE」みたいな映画。

登場人物が未知の空間に閉じ込められたり、意図しない状況に立たされたり、そのシチュエーションをどう打開するのかを描いたジャンル

こういうのってどんなオチにするのか気になってしまうので、割と好きなジャンルです。

最後の感想に書くけど、綺麗にまとめたなって感じでした。詳しくはネタばれで。

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作品紹介・あらすじ

射撃の名手である米軍兵士マイクが砂漠でのテロリスト暗殺のミッションに失敗し、相棒のトミーとともに退却を余儀なくされる。しかし徒歩での移動中、ふたりは3000万個以上の地雷が埋められた危険地帯にさまよい込み、トミーが爆死してしまう。自らも地雷を踏んでしまったために身動きを封じられたマイクは、昼は灼熱の太陽が照りつけ、夜は極寒地獄と化す過酷な自然環境に身も心も疲弊していく。たった独り。水なし。食料なし。通信手段なし。救助部隊が到着するまで52時間。一歩でも動いたら即死。

予測不能のアクシデントに見舞われ続けるマイクは、極度の疲労で意識が混乱するさなか、幼少期の恐ろしいトラウマに襲われ、いよいよ自らの生死を分かつ決断に迫られる…。謎めいた原住民。将来を誓えない恋人。幼い頃の記憶の中の両親。現在、過去、未来が巧妙に交錯し、身動きできない主人公の孤独で壮絶な葛藤を通して、一歩を踏み出すことの尊さを私たちに問う、感動と驚愕のクライマックスへ。

出典:hhttp://alone-movie.jp/

 

キャスト

監督、脚本、製作総指揮はファビオ・レジナーロ、ファビオ・ガリオーネ。
両監督の長編デビュー作になります。

  • アーミー・ハマー / マイク
    「君の名前で僕を呼んで」のアーミー・ハマーが主演。腕のいいスナイパー。父親は母親と自分を虐待されながら育った。
  • アナベル・ウォーリス / ジェニー
    「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」のアナベル・ウォーリスがマイクの恋人役。
  • トム・カレン / トミー
    海兵隊のスポッター(補助者)、暗殺任務でマイク行動を共にする。親友。
  • ジェフ・ベル
    マイクの父親
  • ジュリエット・オーブリー
    マイクの母親
  • ベルベル人 / クリント・ディアー
    現地民。右足を地雷で失い、義足になっている。娘も地雷で失い、3人の息子がいる。

 

ALONE アローンネタバレ

作戦失敗

テロリストの暗殺任務を進める、米軍の狙撃手マイクと補助のトミー。
標的であるターゲットの男性が現れますが、そこでは結婚式が始まりました。
その状況にターゲットを仕留めるのをためらうマイク。
そうしていると、新郎が標的の男性に重なりスナイパーライフルで撃てなくなってしまいます。

躊躇っているマイクが構えるライフルのスコープが太陽の光を反射して、見張りをしているテロリストに見つかってしまいます。
テロリストに追われる結果となり、暗殺任務に失敗してしまいました。

アローン alone Mine 映画ネタバレ感想

(C)2016 Mine Canarias Aie Roxbury Enemy Sl Sun Film Srl Mine Film Llc

追手のテロリストから逃げながら、マイクとトミーは仲間との合流地点である8キロ先の村へ向かうために、砂漠の中を進む事なりました。

 

地雷原を通過することに

約5時間の距離を進むマイクとトミー。
マイクの前には地雷原を知らせる看板が風に吹かれて飛んできます。

警戒するマイクですが、楽観的なトミーは「これはハッタリだ」と突き進んでいくトミー。
「早く村に行くか、それとも今まで進んできた道を戻るのか。わかりきっているだろ、早く村に行こう。第二火曜は息子と電話するのがお約束なんだ。」と後ろ向きで進みながらマイクを急かすトミー。
嫌な予感がしてトミーを止めようとしたマイクですが、次の瞬間トミーは地雷を踏んで爆発してしまいました。

爆風と共に舞い上がった砂が静まって現れたトミーは両足を失っていました。
マイクもそばに寄ろうとしますが、その瞬間自分自身も地雷を踏んでしまい、その場から一歩も動けなくなりました。

マイクは取り乱すトミーを冷静にモルヒネを打つように促し、トミーはモルヒネを2本打ちます。
通信機器を持っているトミーに本部に連絡するように指示します。
冷静ではないトミーは電源が入っていない状態で本部へ通信しようとし、連絡がつきません。
マイクも地雷で動けないため、そばに近づけません。
どうしようもなくなったトミーはマイクに息子に伝えてくれと、所持していた銃で自らの頭を撃ち抜いてしまいました。

 

救援は52時間後

アローン alone Mine 映画ネタバレ感想

(C)2016 Mine Canarias Aie Roxbury Enemy Sl Sun Film Srl Mine Film Llc

トミーの死にショックを受けたマイク。
トミーが持っていた無線機を手持ちの道具とブーツの紐をつないだ道具で手繰り寄せ、救援を呼びます。

マイクの救援要請に応答した米軍からは

砂嵐でヘリコプターが飛ばせず、すぐには助けに行けない。
近くでテロリストと応戦している部隊が救助に向かうが、うまくいけば52時間後だ。
古い地雷は7%の確率で爆発しない。

と伝えられます。
苛立ったマイクは

誰も置き去りにしない”が米軍の方針では?

と質問しますが、揮官は無情にも最終手段として、「シューマン作戦」と呼ばれる「手足の一部を失うことはあっても命だけは助かる」方法を実行しろと伝えます。

そう伝えられたマイクは、見捨てられた可能性を感じながらも、救援を待つしか無い状態に追い込まれます。

 

ベルベル人

アローン alone Mine 映画ネタバレ感想

(C)2016 Mine Canarias Aie Roxbury Enemy Sl Sun Film Srl Mine Film Llc

救援部隊からの連絡を待っていたマイクは、突然発生した砂嵐に巻き込まれ、無線機が遠くへ飛んでしまいます。
地雷が爆発する可能性から無線機を取りに行けません。

マイクはスマホで恋人のジェニーの写真を見たり、音楽を聞いたりして気を紛らわせていました。

アローン alone Mine 映画ネタバレ感想

(C)2016 Mine Canarias Aie Roxbury Enemy Sl Sun Film Srl Mine Film Llc

すると、近くの村人と思われる、ベルベル人の男がマイクの前に現れます。
ジグザグな奇妙な歩き方をする男に、マイクは地雷を踏んで動けなくなった状況を説明し、助けを求めます。

ベルベル人の男は「何故、そこを動かない?」と不思議な回答で話が噛み合いません。
ですが、マイクの空になった水筒を男は持って帰ります。

数時間が経過し、喉の渇きに耐えられなくなったマイクは自分の尿を飲もうとした矢先、目の前に、1人の少女が現れます。
マイクの水筒に水を入れて持ってきてくれた少女を、マイクはベルベル人の男の娘だと思い、感謝を伝えます。
娘は兵隊のおもちゃを集めていました。

マイクは「無線機を自分の近くまで運んで欲しい」と少女に頼みますが、少女は取りに行ってくれません。
マイクが怒鳴ると、少女は逃げるように立ち去ってしまいました。

 

マイクの過去

日が沈み、小さな焚き木で体を暖めるマイク、そこへ狼の群れが現れマイクを取り囲みます。
マイクに次々と襲いかかる狼に銃で応戦するマイク。

夜が明けて、狼との戦いで疲れ果てたマイクの前に、昨日のベルベル人の男が再び現れます。
「あんたは運が良い」と会話をしてくるベルベル人の男に、マイクはうんざりしますが、男はマイクの無線機を拾って渡してくれます。
男はその場を立ち去って行きました。

再び夜を迎えたマイクは、片膝をついたまま襲いかかる狼の群れと戦い、体に数カ所に傷を負います。
そして、ようやく迎えた朝、米軍から救援まで更に17時間がかかると無線で伝えられ、マイクは絶望します。

体力も気力も限界に達し、意識が朦朧としてきたマイクは、過去の幻影を見るようになります。

父親に虐待された子供の頃の記憶、母親の死、ジェニーとバーで初めて会った夜、バーでの5対1での乱闘事件、ジェニーに片膝をついて守って行くと誓った日、家を出て行ったマイクを見つめるジェニー。
マイクは、父親への過去のトラウマから、ジェニーとの結婚に踏み出せないでいました。

すると、マイクを探していたテロリストが現れ、銃撃をしてきます。
銃弾を受けながら応戦したマイクは、テロリストを全滅させますが、気力も体力も限界に達し倒れかけます。

ですが、ベルベル人の男がマイクを受け止め、地雷の爆発を防ぎます。

アローン alone Mine 映画ネタバレ感想

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ベルベル人の男は、過去に地雷を掘り出して、兵士に売る商売をしていた際に、自分も地雷を踏んで足を失った過去を語ります。
そして、地雷を盗んだ事が気付かれないように、掘り出した地雷の代わりにブリキを入れていた自分の娘は、爆風に巻き込まれ亡くなってしまった事も話してくれました。
「一歩を踏み出せ」と言って、ベルベル人の男は去って行きました。

 

一歩踏み出す

意識が朦朧とし限界を迎えたマイクは、ひざまずいた姿勢から動けなくなりますが、そこへ米軍の救援部隊らしき車両が見えます。
早く自分の居場所を知らせないと救援部隊は気付かずに走り去ってしまいます。
位置を伝えるための発煙筒は遠くに飛ばされており、マイクは手を伸ばしても拾う事が出来ません。

「確率は7%、上等だ」そう呟いたマイクは、意を決して地雷から足を離します。

地雷が爆発しなかった事に安堵したマイクは、発煙筒を発火させます。
地雷が埋まっていた場所を掘り出すと、そこから出てきたのはブリキの缶でした。

ブリキの缶の中からは娘の持っていた兵隊のおもちゃが入っていました。

 

戦場から帰ったマイク

砂漠から無事に戻ってきたマイクは、空港で出迎えたジェニーの前にひざまずいて、プロポーズをしました。

 

エンドロール後

特になにもありませんでした。

スクリーンにはニコライ・セムチャコフスキーに捧ぐ

のメッセージ

 

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シューマン作戦とは?

靴底を切り取り圧力をかけながら脱出する方法。片足は失うことがあるかもしれないが、命は助かる可能性が上がる作戦。

 

主演:アーミー・ハマーのインタビュー

ずっと膝をついていればいい、楽な役だと思ったら、大きな間違いだった。

とコメントされている主演のアーミー・ハマーのインタビューはこちらです。

 

ロケ場所は?

北アフリカの砂漠地帯が舞台でしたが、カナリア諸島のフエルテベントゥラ島で撮影されたそうです。

 

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感想

どんなオチをつけるのかと予想しながら観ていましたが、なんと地雷はベルベル人の娘が仕掛けたブリキの缶というオチ。バッドエンドじゃなくてよかった。

片膝をついてひざまづいているシーンが地雷、父親からの虐待、バーでの5対1での乱闘事件、ジェニーに誓った日、そして最後のプロポーズのシーンとシンクロ。
文字通り新たな一歩を踏み出すまでを描いていました。監督のこだわり感じるシーンでもありました。

発想は面白く、極限のシチュエーションをここまでよくここまで広げたな、という印象。
書かなかったったけど、父親との和解シーンは別にいらんかったと思う。

簡単にまとめると、好きな女性がいるのに、過去のトラウマやら仕事との確執やら、で結婚になかなか踏み切ることのできない男が遂に女にプロポーズするための決心をするまで悩み続けるという映画です。最後のシーンを含めて満足感はありました。

アーミー・ハマーの一人演技はお見事でした。

 

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